オルガノ 6368 高収益な水処理で成長継続

オルガノ(6368) 企業分析
オルガノ(6368)

先に結論

短期は押し目待ちの分割買いで対応が良いと判断します。長期は事業基盤と財務の強さから上向きの成長が期待できます。終値で25日線を明確に割った場合は一度ポジションを軽くし、資金管理を優先します。

ちなみに私は資金の関係上、端株での分割購入を検討しています(弱小投資家、、、)。

企業概要

オルガノは超純水製造装置や産業用・公共用の水処理システム、薬品や機能商品を手がける総合水処理メーカーです。国内半導体や電子部材の工場向けに強みがあり、超純水や回収再生など高度処理で豊富な実績を持ちます。

設計から施工、運転・保守、薬品供給まで一貫で提供し、ストック性のある保守収入とプロジェクト収入の両輪で収益を構成します。半導体投資の回復や国内製造回帰の追い風を受け、受注と利益は拡大傾向です。膜分離やイオン交換など中核技術の組み合わせでコスト削減と環境負荷低減を同時に実現する提案力が競争優位です。

海外はアジア中心に展開し、現地エンジニアリング体制を強化しています。研究開発では新規分離材や高効率システムの開発を継続し、薬品・機能商品で安定した収益源を確保しています。

財務状況

2026年3月期上期の連結累計は売上高827億93百万円、営業利益173億78百万円、経常利益173億49百万円、純利益115億28百万円で2桁増益となりました。

通期見通しは売上高1,750億円、営業利益340億円に上方修正済みで、前年実績の売上1,632億69百万円、営業利益311億20百万円を上回る計画です。

貸借対照表は2025年9月末で総資産1,949億47百万円、株主資本1,235億10百万円、自己資本比率66.0%と純資産が厚い構造です。

現金等は165億30百万円、有利子負債は207億65百万円で、ネット有利子負債は約42億円にとどまります。短期借入の圧縮と長期借入の増加で資金のデュレーションを延ばし、調達リスクを抑えています。

自己資本比率66%、予想ROE約21%、予想ROA約14%と、成長投資と安全性のバランスが良好です。資本構成は自己資本厚めで、投下資本コストを十分に下回る資金調達環境と評価します。

キャッシュフローと運転資本

2025年3月期は営業CF211億円、投資CF▲21億円、財務CF▲208億円で、フリーCFは189億円の黒字でした。2026年3月期上期も営業CF71億55百万円、投資CF▲14億34百万円、財務CF▲58億20百万円、フリーCF57億21百万円と堅調です。

案件進捗に伴う前受金や売掛金の振れはあるものの、受注から検収、保守へ移るにつれ運転資本は健全に回転しています。手元流動性は現金等165億円規模を維持し、受注増に伴う在庫や仕掛の増減にも耐性があります。四半期のブレは出やすいものの、年度ベースではプラス基調の維持が主シナリオです。

収益性と効率性

売上総利益率と営業利益率は前期に続き高水準で、2026年3月期上期の営業利益率は約21%まで上昇しました。

高付加価値の超純水案件比率の上昇、プロジェクト採算の改善、保守や薬品のストック収益拡大が寄与しています。

資本効率は予想ROE約21%、予想ROA約14%と高水準で、ROICも資本コストを十分に上回ると推定されます。

セグメントでは機能商品事業の売上が2024年3月期に240億円規模まで成長し、利益体質の強化が進んでいます。大型装置の採算改善にストック型の薬品や保守が重なる構造で、景気循環に対する耐性が向上しています。

業界動向

水処理市場は半導体、EV、バイオ、データセンターなど戦略分野の設備投資に連動します。中でも超純水とリサイクルは技術障壁が高く、海外勢との競争も激化しています。

日本国内は先端半導体の製造回帰で新増設案件が増加基調にあります。水使用量の削減やカーボンニュートラル対応が必須となり、回収再利用や省エネ運転のソリューション需要が拡大しています。

競争環境は大手プラントメーカーや薬品専業との競合が存在するものの、同社は上流の設計力から下流の保守や薬品まで一気通貫で提供する点が差別化要因です。足元では国内案件比率の上昇で為替リスクも相対的に低減しています。

事業リスク

プロジェクト型であるため検収遅延や原材料や部材の価格変動、為替の影響は主要リスクです。

大型案件の集中で四半期ごとの売上、利益、キャッシュフローにブレが生じます。財務面ではネット有利子負債が軽く流動性も厚い一方、案件の前倒しや後ズレで運転資本が膨らむ局面は想定されます。

需要面では半導体投資サイクルの反転や海外規制の変化が受注環境に影響し得ます。保守や薬品のストック比率上昇はボラティリティの緩衝材となりますが、完全に相殺するものではありません。

将来の成長

中期では国内先端半導体の量産投資、データセンター増設、水の回収再生ニーズ拡大が追い風です。

2026年3月期は通期で売上1,750億円、営業利益340億円計画と、増収増益の継続を見込みます。大型装置の採算改善に加え、機能商品や保守が利益の下支えとなり、収益の安定性は高まっています。

新規テーマでは高度分離材、AIによる運転最適化、ゼロエミッション型の水循環などが収益機会となり得ます。前提は半導体や先端産業の投資持続であり、案件ミックスの改善とサービス収益の拡大で営業利益率は高位維持が期待されます。

筆者の主観的メモ(投資判断ではありません)

オルガノ(6368)株価チャート Trading View より

短期・長期の印象

短期(数週間〜数か月):
決算モメンタムと上方修正の継続が株価トレンドを支えている間は、押し目狙いの余地があるように感じています。ただし、決算をまたぐリスクや半導体投資サイクルの反転には注意が必要です。

長期(数年単位):
水処理という社会インフラ性の高い領域で、超純水・回収再生・機能商品など複数の収益源を持っている点、財務の強さ・資本効率の高さを踏まえると、構造的な成長余地がある企業の一つと見ています。

※この評価は、あくまで一個人の感想であり、投資成績を保証するものではありません。

投資判断の材料になりそうなポイント

  • 上期で売上827.9億円、営業利益173.8億円と、高い進捗と利益率の改善が確認されていること
  • 通期計画が売上1,750億円、営業利益340億円へ上方修正されていること
  • 自己資本比率66%、ネット有利子負債が軽微で、成長投資と株主還元の両立が可能な財務余力を持っていること

想定されるリスク要因

  • 半導体投資サイクルの反転や設備投資の先送り
  • 検収遅延などによる四半期業績のブレ
  • 部材価格・為替の変動による装置採算の悪化

これらのプラス・マイナス要素を踏まえつつ、最終的な判断はそれぞれの投資スタイル・リスク許容度次第になると考えています。

参考URL


「投資にはリスクが伴います。本記事の内容は情報提供を目的としており、特定の投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。」

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