令和アカウンティングHD(296A) 驚異のROEと成長性

令和アカウンティングHD(296A) 企業分析
令和アカウンティングHD(296A)

企業概要

令和アカウンティングHD(296A)は、連結納税制度やグループ通算制度に対応した法人税務支援を中心としたクラウド会計プラットフォームを提供する企業です。法人向け会計領域に特化したソリューションを展開し、税務申告、会計監査、決算業務の効率化を目指しています。特に、グループ企業における煩雑な税務処理を自動化し、一元的に管理する機能によって、経理・税務部門のDX(デジタルトランスフォーメーション)を強力にサポートしています。

近年ではクラウド技術の進展に伴い、税務申告業務にとどまらず、グループ全体の会計戦略を最適化する経営支援機能も充実し、サービス提供の幅が拡大しています。

財務状況(2025年3月期)

財務状況
財務状況

以下は、同社の主要財務指標です

指標数値前年比
売上高49.79億円+12.6%
営業利益14.94億円+81.6%
純利益10.14億円+76.4%
自己資本比率約66%
ROE35.99%
ROA23.65%
PBR9.03倍

売上・利益ともに前年を大幅に上回り、成長企業としての勢いが顕著です。高い自己資本比率と低い負債比率により、財務の健全性が確保されています。ROEやROAの水準も極めて高く、資本効率に優れた経営がなされていることが分かります。

キャッシュフローと運転資本

キャッシュフロー
キャッシュフロー
項目数値備考
営業キャッシュフロー約+12.5億円本業によるキャッシュ創出
投資キャッシュフロー小規模設備投資は限定的
フリーキャッシュフロー+10億円超投資CF控除後も潤沢

営業活動から得られるキャッシュが豊富で、成長投資のための資金確保にも余裕があります。運転資本の管理も良好で、売掛金の回収や在庫水準は適切に維持されています。安定した資金繰りと効率的な運用ができており、同社の強みの一つです。

収益性と効率性

収益性
収益性
指標数値備考
売上総利益率約75%SaaSモデルによる高収益構造
営業利益率30%以上効率的なコスト管理
ROE35.99%自己資本に対する利益率が高い
ROA23.65%総資産に対する収益効率が高い
ROIC高水準詳細数値は非開示だが優秀

SaaSモデルによる継続課金収入と、開発済みソリューションの再利用が利益率の高さに貢献しています。セグメント情報は非開示ですが、クラウド型会計ソリューションによる収益構造のスケーラビリティは高く、効率的な経営が行われていると考えられます。

業界動向と市場環境

業界動向
業界動向

日本国内では、電子帳簿保存法やインボイス制度の導入を背景に、会計・税務業務のクラウド化が進展中です。クラウドSaaSの需要は拡大しており、令和アカウンティングHDは、特に連結納税制度への対応に強みを持つ点で競合との差別化に成功しています。

マネーフォワードやfreeeが中小企業を中心とした市場でシェアを伸ばす中、同社は大企業やグループ企業向けの高度な機能に特化しており、ニッチながら強固なポジションを築いています。

事業リスクと課題

事業リスク
事業リスク

急成長市場であるがゆえに競争は激化しており、価格競争やサービス機能の拡充が必要です。PER・PBRなどの株価指標はすでに高水準にあり、業績下振れ時の調整リスクも懸念されます。また、クラウドサービスに不可欠な情報セキュリティや可用性についても継続的な投資が求められています。

将来の成長性

成長戦略
成長戦略
年度売上高純利益成長率見通し
2026年3月期予想56.18億円11.13億円売上 +12.8%、利益 +9.8%

成長ドライバーとしては、クロスセル・アップセルの推進、新機能追加、AI活用による自動化、会計領域外への拡張、さらには海外展開やM&Aなどが挙げられます。中長期的には持続的成長と事業の多角化が期待されます。

投資判断と戦略

まとめ
まとめ

令和アカウンティングHD(296A)は、

  • 連結納税・グループ通算制度対応という専門性の高いニッチに特化し、
  • 高い売上総利益率と営業利益率を背景に、ROE・ROAともに非常に高水準、
  • かつ自己資本比率も高くフリーキャッシュフローも潤沢
    という点で、「収益性・成長性・財務健全性」のバランスが取れたクラウド会計プラットフォーム企業と位置付けられます。

一方で、PBR約9倍とバリュエーションはすでに高水準であり、市場の期待もかなり織り込まれていると考えられます。今後は、成長率・利益率・競争環境の変化が、このバリュエーションを正当化できるかどうかを見極める上での重要な論点になりそうです。

参考サイト


「投資にはリスクが伴います。本記事の内容は情報提供を目的としており、特定の投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。」

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